
鹿野ファームのパストラミは上質な国産豚肉を時間を掛けて塩せきし、じっくり燻煙、ボイルした後に数種類のスパイスで仕上げます。
【ボンレスハムの話】
元々ボンレスハムと言うと、豚のモモ肉から骨を抜いて(BoneがLessな訳で・・)成形し、塩せきした後に加熱したもので、モモ肉の塊をそのまま利用すると6kg近い重量になります。
現在では、これを小さく分割した物を一般的にボンレスハムと呼ぶようになりました。
★モモ肉の話が出たのでついでにお話ししますが、ヨーロッパでは「ハム」とは豚のモモ肉の部分を指す言葉であり、日本で一般的に呼ばれる加工品としての「ハム」とはかなり違った意味に成ります。
また、物の本によると本来「ハム」とは豚モモ肉の塊を骨付きのまま塩せきし、燻製、ボイルした物のことを指していた様ですが、現在我が国では、部位を問わず塩せき、燻製、ボイルの工程で作られた物を一般的に「ハム」と呼んでいます。
一言に「ハム」といっても、場所と時代によって随分違う物ですね。
この為、モモ肉を使ったハムを、ヨーロッパでは「ハムハム」と呼びます。・・・ってこれは冗談で、モモ肉を使ったハムはボンレスハムって事になります。
「塩せき」とは?
このサイトのあちこちに「塩漬」という言葉が出てきます、「塩漬」とはなんでしょう?
「塩漬」(えんせき)と読みます。塩せきとは、ハムやソーセージを製造する過程で原料を「食塩」「香辛料」「発色剤」「砂糖」などを混ぜたものに一定期間漬け込むことをいいます。
塩漬けすることによって肉を熟成させ、旨味と独特の風味を生みだしハムならではの味わいを作り出します。
また、肉の保水性を高め結着力を向上させ、食感を良くする効果もあります。
■保存性を高め、自然な発色を促す
弊社で使用する塩せき調味料には亜硝酸が僅かながら含まれています、これは「発色剤」として表示されますが、決して見栄えを良くするために使用しているのでは有りません。
亜硝酸にはボツリヌス菌などの増殖を押さえる働きが有り、同時に熟成によりハムソーセージ独特の風味(フレーバー)を作り出す働きも持っています。
私達は「安全」と「熟成風味の醸成効果」を目的に必要最低限の亜硝酸を使用しています。
[元々ハムとは古代の人々が豚肉を岩塩で塩漬けすると、防腐効果と共に獣臭を防ぎ肉色をピンク色に保つ事が出来る事を経験で学び、燻製の技術と融合し保存食として確立された物です。実はこれらの効果は岩塩に不純物として含まれる硝石がバクテリアによって分解され亜硝酸となり、この亜硝酸の働きによってもたらされたものだったのです。]
■肉を熟成するって?
肉自体の持つ酵素の働きによって、タンパク質が分解されて旨み成分のア ミノ酸が増します。これにより肉の旨味をひきだし、独特のフレーバーを生成するのです